突然質問を求められてももう大丈夫!
前回の記事のアクセスが案外よくてうきうきのQ太郎です( ^_^)/~~~
さて、今回は『世界のエリートが学んできた「自分で考える力」の授業』 狩野みき著のレビューをしていきたいと思います!
結論から言うとこの本めちゃくちゃよかったです。
プレゼンを聞いて内容のロジックが通っていない部分をつく、という場面があるのですが、どうも苦手で。
プレゼンの内容が完璧に思えたり、疑問に思っても、自分の理解力がないだけではないか?と聞きたいところとは違う部分を質問したりしてしまうんですよね。
そして結局自分の意見を持つことができない。
狩野さんによると、日本の教育を受けてきたら仕方ないことだと言っています。絶対解を考える日本教育では意見を持つことはあまり教えられない。
欧米やアメリカでは、日常の会話から根拠を求められる。アメリカはそれで訴訟大国になっているのかもしれませんが・・・
本書には、相手の意見のロジックを考える時に役立つ思考法がかかれています。
良い質問をするための12か条から
・4W1Hで考え直す
・データの妥当性を問う
・曖昧な表現をつく
この3つをまとめます。
例として「会社のロゴデザインを赤をベースとしたものに変更することを提案します。赤は情熱的で目にとまりやすく、株式会社〇〇ではロゴデザインを赤に変更したことにより売上が10%向上しました。我が社もロゴマークを赤くすることにより伸び悩んでいる売上を上げることができるでしょう」
というプレゼンを出します。
4W1Hで考え直す
ロジックが通ったプレゼンを聞いて、質問をする場面になった時に活躍するのがこの思考法です。
4W1Hはいつ、どこで、誰が、何を、どのようにの5要素です。
このプレゼンには4要素すべてあるでしょうか。
ロゴマークを=何を、赤くする=どのようにの要素はあります。
いつ、どこで、誰がの部分がかけていると言えます。
いつから変更するのか=いつ
外注するのか社内で考えるのか=どこで
誰が主導して進めるのか=誰が
というふうに述べられていない部分に焦点をあてて質問することができます。
例が簡単ではありますが、難しい内容のプレゼンでも十分に活用できるでしょう。
データの妥当性を問う
データを使うことでわかりやすくなり、説得力が増します。
しかし、反対に言うとデータが出てくると鵜呑みにしてしまう危険性があるのも事実です。
例で見ると株式会社◯◯では売上が10%向上したという部分。
ここにデータの妥当性を問います
ロゴの色を変えただけなのか
他にデータはないのか
どこが調べたのか
という感じです。
特にデータに主な根拠としているプレゼンはデータの正当性や妥当性が崩れると主張自体が崩れます。
正確な判断をするために、データを鵜呑みにするのはやめましょう。
余談ですがOECD生徒の学力到達度調査(PISA調査)ではデータの読み取り能力が国語のテストで測られるため、日本はデータの読み取り能力の向上を小学校から進めていっています。
テストで測られるから教育方針を変えることに対してはさておき十数年後データを見る力がついた聴衆の前でデータを出す時は出典や正当性・妥当性に気をつけて使わないといけないですね。
曖昧な表現をつく
気づいた方もいらっしゃると思いますが、「赤は情熱的で」は突っ込みどころ満載ですよね。
この企画において情熱的がどう関係あるのか。
人によって連想が異なるのではないか。
などなど。曖昧な表現は引き寄せるために使われていたりしますが根拠として使われていたり、質問に困ったりしたらついてみましょう。
良い質問をするための12か条の一部を紹介しましたが、これは相手を非難するためでも落選させるためでもありません。
自分の意見を確立するためにあります。しっかりと意見を持った上で判断を下す重要なプロセスとなります。
遠慮する必要はありませんし、質問の前にそのプレゼンを肯定する。
「わかりやすいプレゼンありがとうございます」
など敬意を払った上で質問すると相手も気分を害しませんし、質問に説得力が増します。
3つだけ紹介しましたが、他の質問の仕方も当たり前のようで気づいていないものから全く新しいものまでありますし、最終章「?」に気づくことが「考え」の始まりは自己分析にも大変役立つでしょう。
アマゾンのレビューはどれだけいいと思っても星5つはつけないのですがこの本は5つつけます。新社会人の方、もう一度スキルを見直そうと考えている方は是非よんでください。